素性を明かせない秘められた禁断の思い 小学生時代の初恋を忘れられない中年男性と、偶然巡り合った少女との悲劇――。 君と会うのは初めてじゃない気がするんだ。ねえ、君の名は――? [プロローグ]より せりなちゃん、大切なことだから、もう一度言うわね。 街で知らない男の人に声をかけられても、答えちゃダメよ。 自分の名前とか、住所とか、聞かれても絶対に言っちゃダメ。 え?　ダメダメ。学校の名前もダメ。電話番号もダメよ。 それからママやパパのこと、 お仕事のこととかを聞かれても、教えちゃダメですからね。 こういうのは、知らない人に教えると危ないことがあるの。 世の中には、悪いことを考えている大人の人が、いっぱいいるからね。 もしそういう男の人にそんなことを聞かれて困ったことがあったら、 近くにいる女の人にすぐに助けてもらいなさい。わかった? (この作品はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 また、この作品は犯罪行為を推奨・助長するものではありません。)